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文部大臣 答弁不能

2011年4月27日 文部科学委員会の答弁を観て、文部科学省は真剣に子どもたちの安全を考えてはいないことを確信しました。
・無理やり引きあげた福島県校庭使用制限の3.8でさえ守られていない!
                               関連記事はこちらをご覧ください
・文部科学省は土壌に降り積もった放射性物質からの汚染は軽微と考え、殆ど考慮に入れていない!
 
文部科学省と原子力安全委員会の見解の食い違いと双方の連携の無さに絶望感さえ感じました。文部科学大臣の答弁は意味不明。(意図的?)
国を信じて子どもたちの安全を任せることはできない、今こそ親が子どもを守るべきだと思いました。
 
質疑を行った宮本岳志衆議院議員のブログにこのことが書かれていたので抜粋させていただきます。
 


宮本岳志衆議院議員ブログより抜粋
 
 
 私は今日の質疑で、4月19日に政府の原子力災害対策本部と文部科学省が示した「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方」について質問。ここで示された校庭使用制限の基準である「毎時3.8マイクロシーベルト」という値について議論しました。

 文部科学省は、この基準を国際放射線防御委員会(ICRP)が2007年の勧告や本年3月21日の声明で「非常事態が収束した後の一般公衆における参考レベルの1から20ミリシーベルト/年の範囲で考えることも可能」としたことから、「年間積算被ばく線量20ミリシーベルト」と定め、そこから子どもが一日8時間屋外にいることを前提として「毎時3.8マイクロシーベルト」という基準を定め、原子力安全委員会の助言をえて決定したというのです。

 しかしICRPの勧告は「1から20」という幅を持っており、しかもこの値は大人も含む「一般公衆」の年間放射線量です。子どもにその最大値を適応することの是非がまず議論になりました。

 今回文部科学省が定めた「20ミリシーベルト/年」というものは、政府が4月22日に発表した「計画的避難区域」の基準線量であり、大人でも避難を呼びかけているような年間被ばく量を子どもに適用して良いのかということが議論になりました。

 そもそもICRPがいう「線量限度」というものは、「ここまで被ばくしてよい」という値ではありません。「これ以上は絶対に被ばくしてはいけない」という上限値なのです。

 かつて線量限度のことを「許容線量」と呼んでいた時期がありましたが、「許容線量」という用語は「ここまで被ばくしてもよい」という間違った考え方に陥りやすい響きを持っているので、「これ以上は絶対に被ばくしてはいけない」という上限値であることがわかるように「線量限度」という用語に変更した経緯があります。

 子どもは一般に放射線感受性が高い、つまり子どもは大人に比べて放射線の影響を受けやすいというのは、もはや常識であるにもかかわらず、ICRPの示した参考レベルの上限値、つまり「これ以上は絶対に被ばくしてはいけない」という線量限度を基準にしたのは大問題だと指摘しました。

 その上で、今回、その「3.8マイクロシーベルト以下」という基準さえ、まともに守られていないのです。4月19日の時点で、この基準を上回ったのは、4月14日の放射線調査結果をもとに13学校・園だと発表されました
 
 ところがその4月14日時点の調査結果を見ていると極めて不審な点があるのです。例えばこの調査で「福島市立福島第三小学校」は高さ1m地点で3.6マイクロシーベルト/時、高さ50cm時点で3.9マイクロシーベルト/時で「屋外活動の制限」を受けています。

 ところが、その表の一つ上にある「福島市立福島第一中学校」は、1mで3.7マイクロシーベルト/時、50cmで4.1マイクロシーベルト/時と、いずれも第三小学校を上回っているにもかかわらず「屋外活動の制限」を受けていないのです。

 なぜかと問えば、小学生と中学生では身長差があるためだというのです。つまり中学生は背が高いので1m時点の値で決める、そこが3.8以下なら、高さ50cmのところで基準を大きく超える4.1マイクロシーベルト/時の放射線が検出されていてもお構いなしということです。

 「これ以上は絶対に被ばくしてはいけない」という線量限度を基準にしておきながら、こんなずさんなやり方は許されません。私の問いに、文科省の基準に了承を与えたはずの原子力安全委員会でさえ、「そのような話は聞いていない」と答弁したものですから委員会は紛糾。

 しかも文科省が空間線量ばかりを問題にして、土壌放射能を無視していることを取り上げ、たとえば半減期が30年と非常に長いセシウム137でも19の学校・園で土壌放射能が5000ベクレルを超えていることを示し、これをなぜ考慮しないのかと迫りました。

 文科大臣の答弁は、「土壌放射能の吸引による体内被曝の影響は軽微」などというもの。ところが、これも原子力安全委員会は「決して軽微とは考えていない」と答弁し、大臣は答弁不能に陥りました。結果として委員会は、たびたび中断。こと子どもたちの健康に関して、こんなでたらめは絶対に許されません。

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