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フランスで記録的干ばつ 原発機能停止の恐れ

原子力発電所大国のフランスが、危機に直面しています。
フランスには地震の危険性はありませんが、原発テロは起こりえると危惧していました。
「干ばつ」という危険性があったことを知り、驚きましたが、
同時に、なぜ、今この時期に原発推進国で次々にこのようなことが起こっているのか考えさせられます。
まさに、これは地球からの警告ではないでしょうか?
 
      管理人の方が、フランス誌ル・モンドの記事を翻訳してくれています。
 
 



La sécheresse menace le bon fonctionnement des centrales nucléaires
Le Monde (仏) 2011.05.16

干ばつが原子力発電所の操業に脅威を与えている
フランスで農家を苦しめている干ばつが影響を与える範囲は農業だけの問題ではなくなってきた。原子力発電所の機能と操業に関係しているのだ。

現在のフランスでは、干ばつによって 26の州で取水制限がおこなわているが、これが長引いた場合、いくつかの原子力発電所が機能停止せざるをえないと見られている。

フランスでは、 58の原子炉のうち、44カ所が川沿いにあり、川の水を使用している。

現在、フランスの原発が機能停止の脅威に立たされていると考えられる問題点は以下の三つだ。

まず、原子力発電所の操業は、川の水の量に関しての基準を満たさねばならない。
操業のためには川の水の流れが規定以上あることが必要だが、現在続いている干ばつにより、川の水の量が規定を下回りつつある。

原発は停止しても冷却を続けなければならないが、そのための冷却水を欠く恐れがあるのだ。

現在、 22の原子炉ですでに冷却水の不足の可能性が指摘されている。


二点目としては、冷却装置からの廃水の温度が一定の限度を超えるときには、出力を落とすか、停止するかしなければならない規定がある。現在、フランスの 20の原子炉がこの基準を満たせない恐れが出ている。


三点目に、廃水放射性物質が十分に希釈されるために、河川の水の流量が一定量に満たない場合は、水の流量が回復するまで廃水を貯水池にためておかねばならない。しかし、長引く干ばつで貯水池が満杯になれば、原子炉を数週間の間、停止しなければならない。


環境保護活動をしているステファン・ロム氏によれば、上記のような冷却水に関する規定を越えて操業を続けた場合、メルトダウン(炉心溶融)のような深刻なトラブルまで起こり得るという。

原子炉安全の責任者たちは安全な方法での電気供給への努力は怠らないと述べているが、上記のそれぞれの問題に該当する発電所と原子炉が複数にのぼっており、専門家たちは原発停止による電気供給の停止を懸念する。

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