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家が売れました


確か、あれは11月の後半のある午後のことでした。
ふと「横浜の自宅を売らなければ!」と思ったのです。
横浜の自宅は、新婚のご夫婦が3年契約で7月に賃貸入居されたばかりです。3年後の契約満了の日まで待たなければいけないのだろうか、と思いました。売りますから出て行ってくださいとは言いにくいと考えていました。

ところが、その日の午後だったか、翌日だったかはっきり覚えていませんが、不動産会社から電話があったのです。
「入居者の方から、家賃が高いので、12月中旬に退居したいと申し出がありました。」

家を売ろうという話は、芦屋に引っ越してくる前に何度か夫にしましたが、実際に2社の不動産会社に査定をお願いしたところ、予想より査定額が低くて、住宅ローンの残債を下回る金額だったので、どうしても夫が首を縦に振らなかったのです。その上、賃貸に出していれば、安定した家賃収入が得られます。なので、家を売るということについては、もう話し合いの余地はないという雰囲気でした。

ところが、今回ばかりは私は自分の直感を信じることにしました。
夫に、「家を売らなくてはいけないと思ったと同時に、入居者が出たいと言ってきたのは、決して偶然ではない」と話しました。夫は相変わらず「残債より下回る金額でしか売れないのは困る」と繰り返していましたが、私は「そのことは大丈夫(な気がする)。とにかく不動産会社を探して見るわ。」と夫を説得しました。

最初に、インターネットで適当に不動産会社を探してネットで査定を依頼しましたが、そこからは何の返答もありませんでした。そこで今度は「どうか良い不動産会社が見つかりますに」と天界の夫に祈ってから検索をしました。そして目に止まったのは、昨年、査定をお願いした2社のうちの片方の会社でした。それでも私は、直感を信じて、インターネットで再び査定をお願いしました。すぐに担当者から電話がかかってきました。同じ会社でも、査定をしてくれたところとは別の支店が担当になりました。

入居者が退居したのは12月15日。そして、翌日は選挙だったのですが、夫が「選挙が終わったらその足で、大神神社へ行きたい」と言い出しました。

大神神社を参拝後、夫が三輪山に登りたいと言い出しました。
私は4月と10月に登っているし、その日はショートブーツだったので、「私はここで待つから一人で登ってきて」と答えました。「君が登らないなら僕もやめとく」と言いながらも、夫は三輪山に未練があるようで何度も山を振り返ります。

私は夫が三輪山に登る必要があるかどうか、ベンチに座って天界の夫に訊いてみました。
天界の夫によると、夫がたびたび神社に行きたがったり、神に祈るのは「恐怖心」が原因とのこと。神にお願いしないと不運が襲ってくるのではないか、損をするのではないか、そして、今の不安を少しでも取り除いて欲しくて神にすがるのだと。一歩一歩踏みしめながら山を登るその過程で、そういう自分の心と向き合うことは彼には良いことだと言われました。私は?と訊ねると「今の君の心にも恐れの気持ちがある」といわれ、まさにその通りだったので、私はベンチから飛び上がって、山に登ることにしました。

ぬかるんだ山道を登りながら、自分と向き合い、時には無心になりながらたどり着いた山頂で、天界の夫に祈りました。夫はそこに姿を現してくれました。天界の夫と現世の夫が向かい合っているのは何だか微妙な感じがしましたが、「私が今こうしていられるのは彼のお陰です。どうか彼のことをよろしくお願いします」とお願いしました。天界の夫は「わかった」と答えてくれました。

それから、夫へのアドバイスの言葉もいただきました。
それは「駆け引きが多すぎる」というもので、その言葉を夫に伝えましたが、「でも、駆け引きをしなかったら僕の仕事はできないよ。」と反論されました。そういう返事が返ってくることは予め予想できたので、そのことも天界の夫に訊ねておきました。「それは可能だ。仕事だけでなくどんなことにも一切の駆け引きをせずに、全てに対して正直に生きていると、損をしたように感じるかもしれないが、長い目でみれば信頼を得ることができ、結果的に損をした物よりずっと大きな物を得ることができるだろう。」ということでしたので、その言葉を夫に伝えました。

クリスマスイヴの日に東京出張が入った夫は、ついでに、住宅の販売をお願いする会社との契約も交わしてきました。そして年末までには、その会社のHPに我が家の物件も掲載されることになりました。

家が売れるかどうか心配で仕方がないのか、初詣にまた大神神社に行きたいと夫が言い出し、それを聞いていた子ども達が3人とも自分たちも行きたいと言い出したので、結局、家族全員で行くことになりました。

初詣で訪れた大神神社では、拝殿の上に(幽体の)私が立っていて、家族全員で来たのが可笑しかったのか嬉しかったのか、満面の笑みで出迎えていました。そんな私たちを天界の夫が隣りで笑って見ていました。


正月が明けてすぐ、賃貸をお願いしていた不動さん会社から「家を借りたいという方がいます。」という電話がかかってきました。その電話に私はとても驚きました。家を売ることにしたのだから、賃貸の不動産会社はとっくに断ったと思っていたのです。

夫に確認したら「家がすぐに売れるとは思えないから、保険じゃないけど、念のために賃貸にも出しておいた」というのです。私が「それが駆け引きなんじゃないの?」というと、「え、何のこと?」と!!!
「神様に言われたでしょう?」と言ってもすっかり忘れている様子。私はまた一から説明し直しました。

そして「家の販売のことを神様にお願いしたのだから、お任せしましょうよ。でなければ、あなたは何のために神社まで行ったの?神様を本当に信頼しているのなら、こんなことはしないはずでしょう?」
夫はすぐに、不動産会社に断りの電話をかけたようです。

「子どもが東京の大学に進学する可能性が出て来たので、賃貸を取り下げたい。」隣室から漏れ聞こえてくる夫の言葉に、私は耳を疑いました。

その後、夫に誘われて行った近所の喫茶店で、もう一度「駆け引きが多すぎる」の意味を説明し、「例えば、不動産会社に断るのも正直に家を売りますと言わなければいけないと思う。嘘も方便という言葉があるけど、やっぱりそれも駆け引きになる。どんなに些細なことにも正直であるべきだと思う。そういう生き方を一生かけて身につけるようにと神様はあなたにアドヴァイスをくれたじゃないかしら。」

どうしてそんな事を言ったのか、私にはその時は理解できませんでしたが、契約違反でペナルティーが発生することを避けようとしたのだと後でわかりました。少しでも有利にことを運ぶために、嘘という自覚もないまま簡単に嘘をつく習慣がついていて、それが罪だという自覚もなかったのだと思います。仕事をしていたら仕方がないという風習の中で、自然とこういうことになれてしまったのでしょう。でも、こんなことは世間では普通のことなのです。幸い夫は、話せばわかってくれる素直なところがあります。ただ少し恐がりなのでしょう。

夫が賃貸の不動産会社の担当者に電話して、正直に「家を売ります、何かペナルティーがあったらお支払いします」と伝えたところ、そんなものはないと言われたようで、円満に契約が終了となりました。そしてその電話の直後、今度は販売の不動産会社から電話がありました。
「今日、家を見に来た方が買いたいとおっしゃっています。来週、お父様と一緒に見てから決定したいそうです。」

私は相手の方の希望金額を聞いて驚きました。
それは、私と夫が「この金額くらいで売れると助かるね」と希望したよりもかなり高い金額だったからです。最初、私たちの希望販売価格を不動産会社の担当者に伝えると、「それはこの付近の相場より安すぎます。この金額で行きましょう」と、高い査定額を出してくれたのです。うちはリフォームをせずに売りに出すつもりだし、何よりも築25年以上も建っている物件です。そんな金額で売れるのだろうかと思っていましたが、やっぱり先方は値下げを求めてきました。それでも、私たちが最初に提示した金額よりも高かったのです。

一週間後、再び電話がありました。
「ご両親も気に入られたので、是非、購入したいということです。」
その午後、私はリビングでアモリ・ヴァシリのCDをかけていたのですが、電話を切った瞬間、「ハレルヤ」の曲が始まりました。天界の夫から「よかったね」と言われたようでした。何よりもこの件には天界の夫が動いてくれたんだと確信した瞬間でした。

先日、夫は横浜で、売買契約を交わしてきました。
思えば家を売らなければ!と思い立ってから2ヶ月も経っていません。不動産会社にお願いをしてからひと月もしないうちに売れたのです。
募集を開始して初めて家を見に来てくれた方が購入してくれました。こんなにスムーズに行くなんてまさに神業です。そして、今回のことを通して、夫は神が本当に存在し、私たちの生活を助けてくれること、祈りが通じることを確信したようです。今の彼には神のアドヴァイスを実行するのは難しく感じられるでしょうが、彼にとって決して不可能ではないからこそ与えられたメッセージだと思います。どうか一生かけてやりとげて欲しいと思います。

横浜の家と庭を、私たち家族はとても大切にしてきました。
これからは新しい家族とともに、守り守られて幸せに暮らしてほしいと願っています。

そして私は、住宅ローンを返済して残ったお金で、できれば車を買い、これからの時代を生き抜くために、田舎に畑と家を借りたいと思っています。

水清く、花咲き、風薫る大地に。



















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